インプラント治療はやめたほうがいい?費用や治療期間、流れを解説
2024年07月04日
皆様こんにちは!
横浜市鶴見区にありますインプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜歯周病治療のうえの歯科医院歯科助手・管理栄養士兼トリートメントコーディネーターの高岡です。
インプラントの治療に興味があるけど、よくない噂も聞く…実際の費用や治療期間はどのくらいなの?とインプラント治療に対してご不安を感じている方も多くいらっしゃるかと思います。
今回はインプラント治療に関して詳しくお伝えします!
やめた方がいい、絶対ダメ!という噂は何故出てきてしまうのでしょうか。インプラント治療の内容についてご説明していますので、ご自分に合う治療なのかぜひ見極めてみてください!
インプラント(人工歯根)とは?
歯科のインプラント治療とは、歯周病やむし歯など、何らかの理由で抜歯が必要になった場合、欠損した歯を補うために、顎の骨に人工歯根(インプラント体)を埋め込み、上部構造(人工歯)を装着する治療法です。インプラント治療では、歯を補うだけでなく、歯根も取り戻すことが可能です。
欠損部を補う治療法としては、他にもブリッジや入れ歯がありますが、ブリッジや入れ歯とインプラントの違いは何でしょうか。詳しくみていきましょう。
ブリッジとの違い
ブリッジは、失った歯の両隣の歯を削り、その歯を支えにして歯を補う治療方法です。固定式のため違和感が少なく、歯の素材によっては天然歯とほぼ同等の見た目を取り戻すことができます。しかし最大のデメリットとして健康な歯を削ってしまいます。歯を削る分、将来的にその歯を失うリスクを高めてしまいます。また、ブリッジと歯肉の隙間に汚れが溜まりやすいため、適切なセルフケアが必要となるでしょう。さらなる歯の喪失を招く場合もあるため、注意が必要です。
入れ歯との違い
入れ歯には総入れ歯と部分入れ歯があり、どちらもご自身で取り外しが可能です。保険が適用となりますが、保健の入れ歯は使用できる素材が限られているため、入れ歯が分厚くなってしまったり、部分入れ歯のバネ(金属)が目立ってしまったりするといったデメリットが懸念されます。
ブリッジとは違い、広範囲で歯を失っている場合にも適用可能ですが、「噛むと痛い」「よく噛めない」「外れる」といったお悩みを持ち続けている患者様も少なくありません。
インプラントはやめたほうがいい、絶対だめと言われている理由
インプラント治療は、絶対にやめたほうがいい、実際に入れてみたけれどやらなきゃよかった…などおっしゃっている方も多くいらっしゃいます。インプラント治療のリスクやデメリットもよく理解しておいた方が良いですね。
インプラント治療のデメリットをみていきましょう。
治療費用が高額になる
インプラント治療の1本あたりの相場は医院によっても様々ですが、30万円から50万円程度となります。この中には「インプラント手術費用」「インプラントの材料費」「人工の歯の費用」が含まれています。
1本あたりの費用の相場範囲が広くなるのは、保険診療のように全国一律で決まった費用ではなく、自由診療のためインプラント治療を受診する歯科医院によって費用も含まれる内容も異なるためです。例えば、事前検査やメインテナンス費用が含まれるかどうかや、インプラント材料のメーカーの違いでも費用が異なってきます。
また、インプラント治療の施術部位や人工の歯の形態や素材などでも費用が変わってきます。そのため、インプラント治療1本あたりの費用は、受診する歯科医院によって違うだけではなく、その金額に含まれている内容も異なるため、詳細の費用をしっかりと説明を受けていただき確認することが必要です。
治療期間が長い
インプラント治療は開始から終了まで、3カ月〜1年が一般的な目安と言われています。そのため、ブリッジや入れ歯に比べると圧倒的に治療期間が長いです。
何故こんなに治療が長いのかというと、手術自体は1日で終わりますが、埋め込んだインプラント体とあごの骨が結合するまでに時間がかかるためです。一般的に、下あごより上あごの方が治療期間は長くなります。
むし歯や歯周病などがある場合は、インプラント治療を始める前にむし歯や歯周病を治療する必要があるため、期間はさらに長くなるでしょう。また、あごの骨に厚みが足りない人は、あごの骨を増やす造形手術も必要です。
インプラントの治療期間は個人差が大きく、歯の状態や口内環境によっても変わってきます。正確な治療期間はカウンセリングや手術前検査を行った上で、かかりつけの歯科医院に必ず確認するようにしましょう。
神経や血管の損傷・感染症などのリスク伴う
外科手術にはリスクがある
インプラント治療は外科手術が必須です。神経や血管を損傷する、細菌に感染するなどが考えられるでしょう。
ただし、歯科医師もこれらのリスクを認識しています。インプラント治療を成功させるため、ケアとメンテナンスと実施することが一般的です。 一定のリスクがあっても、心配しすぎる必要はないでしょう。
基礎疾患があると治療できない
高血圧で合併症のリスクがある、糖尿病で感染症のリスクが高いなどのケースですと治療ができないことがあります。
治療を受けられない理由は、失敗を含む想定外のトラブルに繋がる恐れがあるからです。
同様に、顎の骨が少ない場合も治療を受けられないことがあります。治療により、周囲の血管や神経を圧迫したり炎症を起こしたりすることがあるからです。
ただし、これらが絶対的な条件になるわけではありません。 持病をコントロールできていれば治療を受けられることもあります。まずは歯科医院で相談することが重要といえるでしょう。
禁煙・減煙をしなければならない
喫煙は、血管の収縮と血流の低下を招きます。血中の酸素や栄養の量も少なくなるため、インプラントと骨の結合や組織の修復へと悪影響を及ぼします。また、治療後のインプラント周囲炎のリスクも高くなります。
インプラント治療を受ける方は、できれば禁煙を、少なくとも減煙をしていただきます。
ちなみに当院では禁煙をマストとしております。
インプラント治療の流れ
それでは、もしインプラント治療を選択した場合、どのような手順で治療が進んでいくのかをみていきましょう。(歯科医院によって異なる場合もございます。)
①カウンセリング
まずは歯を失ってしまった部分の治療方法のご相談をします。カウンセリングでは、インプラントやブリッジ、入れ歯などの治療のメリットやデメリットをご説明させていただき、それを踏まえてどの治療法を選択するのかを考えていただきます。
この時にインプラント治療をする場合はどのような手順を踏むのか、どのタイミングでどのくらいの金額がかかるのかもご説明いたします。
②検査
実際にインプラント治療を行うと決まった後は、まず歯周病菌の検査を行います。
お口の中に悪い菌が多い場合は、インプラントを入れてもインプラント周囲炎になってしまったり、歯周病が進行してしまい、せっかく入れたインプラントが長持ちしにくくなります。
なるべく長くインプラントを使っていただくために、はじめに歯周病の検査を行います。
菌がいない状態になるまでは、歯周病の治療を行い、菌を減らします。菌がいないことが検査で確認できたら、次の検査に進みます。
次にCT撮影と型取り、模型作成を行います。
この結果をもとに、高い安全性と長期安定性を重視したインプラント手術の方法が決定されます。
インプラントを入れる部分の骨の状態によっては、インプラント埋入以外の骨を足すような手術が必要になることもあります。
診断結果を患者様にご説明した上で次の手順に進みます。
③1次手術
インプラントの1次手術では、いよいよ人工歯根であるインプラント体を顎の骨に埋め込みます。
外科的な処置であるため、恐怖感がある方も多いかと思いますが、処置を始める時に、しっかりと局所麻酔を作用させます。術中に痛みを感じることはありません。
患者様や手術内容によっては、笑気ガスを使用したり、全身麻酔をすることもあります。
手術内容としては、歯肉をメスで切開し、顎の骨にドリルで穴を開けます。そこにインプラントを埋め込みます。最後にカバースクリューと呼ばれるパーツでインプラントに蓋をして、切り開いた歯肉を元に戻します。
オペ後は、近日中に消毒をし、1週間ほど経過したら抜糸できます。そこからインプラントと骨が結合するのを待ちます。インプラントと骨がくっつくまでは、おおよそ3〜6ヶ月の期間がかかります。
④2次手術
インプラントと顎の骨がしっかりと結合したら、2時手術を行います。
2次手術では再び歯肉を切開して、カバースクリューを取り外します。インプラントの状態が良ければ、今度はヒーリングアバットメントと呼ばれるパーツを取り付けます。
ヒーリングアバットメントは歯肉形成用のパーツで、人工歯を自然な形で装着できるよう、歯茎を調整するために装着します。
その後は1〜2ヶ月おいて歯肉を治していきます。
⑤被せ物をセットする
ヒーリングアバットメントを外し、インプラント体と被せ物をつなぐアバットメントという土台を型取り、作製しはめ込みます。
さらにアバットメントを入れた状態で型取りをし、最終的に被せ物を装着します。
以上で、インプラント治療は完了となります。
ですが、インプラント治療をした場合はその後のメインテナンスも重要です。
定期的にメインテナンスに来院し、インプラント治療を行なった箇所や、それ以外の歯を、できるだけ長い間維持できるよう歯医者さんでのケアを適切に受けましょう。
インプラント治療後のメンテナンス
インプラントは、正しくきちんとお手入れすれば、それだけ寿命が延びます。最近のデータでは、10年以上前にインプラントをした方のうち、97%以上は全く問題なく経過していることがわかっています。
材質的には半永久的に持ちますが、インプラントの実際の寿命は、手入れ・メンテナンス次第で大きく変わります。歯ブラシはもちろん、歯間ブラシやデンタルフロスも併用して、丁寧にお手入れしましょう。具体的な方法は、メンテナンス時に担当医や歯科衛生士が指導させていただきます。
どんな高級車であっても、車検でメインテナンスをしないと、すぐに故障してしまうのと同じですね。
インプラントには、天然歯のような噛んだときのクッションがわりになる組織や、噛み合わせセンサーの組織がありません。お手入れが不足すると、すぐに歯垢がたまってしまいます。
歯垢がたまると歯周病の原因となる細菌が繁殖し、炎症が起きます。やがて出血や口臭が気になるようになり、さらに進行すると、歯茎が痩せて、せっかく埋め込んだインプラントを支えられなくなる恐れもあります。
インプラントの周りで起きる歯周病は「インプラント周囲炎」と呼ばれ、天然歯よりも早く進行します。
よほど悪化しないかぎり、ご自身でお口の中の変化に気づくのは難しいでしょう。
そのため、歯科医院で検診を受けることで、インプラント治療後のメンテナンスでは、インプラント周囲炎が起きていないか、健康な状態を保てているかどうか、チェックをしてもらいましょう。
仮にインプラント周囲炎が起きていたとしても、早い段階で発見できていれば短期間で治療可能です。定期的なメンテナンスで、インプラント周囲炎の予防・早期発見に努め、インプラントを長持ちさせましょう。
まとめ
今回はインプラント治療に関して詳しくお伝えしました。
インプラント治療のメリットもデメリットも理解した上で自分に合っている治療なのかどうかを見極めることが大切です。
噂話も耳に入るかと思いますが、まずは歯科医院で自分の状況を把握した上で相談していくことが大切ですね。
うえの歯科医院ではインプラントに関わることをサポートしているのでよろしければお問い合わせください。
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【 所属 】
医療法人VERITAS理事長
国際インプラント学会(ICOI)会員
厚生労働省認定歯科医師臨床研修指導医
済生会東部病院共同診療医